お茶は昔、薬と考えられていました。
抹茶のいいところ
抹茶は、800年以上前に書かれた日本最古の茶書【喫茶養生記】にもあるように、様々な効果効能があります。
今回は、女性におすすめの2つの成分に着目していきます。
①カテキン(ポリフェノール)
カテキンには、抗酸化作用、抗ウィルス、殺菌・抗菌作用、虫歯や口臭予防、抗ガン作用などがあります。
抗酸化作用は内臓の機能の低下、肌のシミやシワの増加、生活習慣病に効果があるとされています。強いストレスを感じている方、タバコを吸われる方にも、活性酸素が増えすぎた時にバランスを取ってくれるので、おすすめです。
カテキンには食事中のコレステロールの吸収を抑え、排出を促す働きがあります。また、腸からの糖の吸収を抑える働きがあります。
血糖値はご飯やパン、麺類など糖質を多く含む食品や菓子類、果物などで上がります。血糖値は食後に上昇するので、食前に取り入れることで、腸からの糖の吸収が緩やかになります。
食事前や、お食事ととも飲むことで、体型を気にされる方にも良いです。
②テアニン(アミノ酸)
テアニンには、リラックス効果、睡眠改善効果、PMSや更年期障害の不快感を改善する効果や、認知症予防などがあります。
カフェインの興奮作用を低減させる作用があるため、抹茶に含まれるカフェインを頭がすっきりしたり、逆にほっこりと気分を和らげます。
睡眠改善にも役立つので、寝る前の一杯に飲むのもよし、集中したい時やここぞという頑張るお供にも、緊張を緩和させたりストレスを抑制する効果があるためぜひおすすめです。
テアニンのリラックス効果は、PMSや更年期障害など女性特有の悩みも解消します。精神的な不快感を緩和するだけでなく、頭痛や腰痛などを軽減するなど身体的症状の改善にも役立つことがわかっています。
上記に書いた以外にも他にも様々な効果・効能があります。
様々な場面で、抹茶は特に女性に必要な場面が多いと考え、女性のライフステージに応じて寄り添い、役立てると考えられています。
「一服」をするということ
私は「一服をする」ということは、成分による効能だけでなく、心にも良いと思っています。
お茶の仕事をしてはいますが、ペットボトルでお茶を飲むのがつい便利で簡単で多くなったりもします。毎日情報が多くて、やりたいことも多い現代で、わざわざ自分のため、ひとのため、にお茶を点てる人はどのくらいいるでしょうか。
自分で心に余裕がないなあ〜って時、私には二つのことが思い浮かびます。
一つは、幼少期私が泣いていると、ティッシュと共にお茶を母が出してくれていたこと。それは、ある日は冷たかったり、ぬるかったり、量が多かったりいろんな味で様々でした。
少し大きくなって、私が母が泣いているときになんて声をかけたらいいかわからない時、お茶とティッシュを渡すようになり、そして気がつきました。
母のお茶の温度、量、種類は、その日の天候、私の泣き度(笑)、体調などを気遣って選ばれたものであったということでした。
ただ一杯のお茶には、様々な声にしない言葉を表現できると思っています。
それは、自分を大切にする、よく頑張った!や今日はもう休もう!な一杯だったり、誰かに大丈夫だよや、ごめんねやありがとうを込めた一杯になるはずです。
もう一つは、大きくなって私が茶道に触れた時に、その時の先生に言われた言葉です。
何もわからず、先生に言われるがままに真似をしていた私たちに、
「今の自分を俯瞰してみたときに、美しいかどうかを、部屋に対して座る人と人との距離の美しさ、歩き方、物の持ち方、全てを考えなさい。」
と言われました。
そう言われて行動してみると、今までやっていたこと全てが間違っているような、歩き方からわからなくなる不思議な気持ちになりました。
俯瞰して考えるためには、まず周りをよく見ないといけませんでした。
すると、周りに座っている人の所作、座っている部屋の状態、その外の庭、全てを何が美しいかを考えながら見ると、一気にただ座ってお茶を飲んでいる、私の周りは美しい物で溢れていること、その一部分になれていること、それを感じて嬉しい気持ちになったことをよく覚えています。
それから、お茶を飲むときはできるだけ美意識を持つ時間にしようと思っています。
この二つの経験から、私はお茶を飲む時間はとても優しく美しい、自分や人を大切にできる行為だと考えています。
今を生きている私たちは、自分のバイオリズムやストレス、いろんなものと共に生きています。そんな私たちに寄り添ってくれる時間に一服はなれる、と思っています。
そして、「人のための一服」であるHITOHUKU は、私たちからあなたのための一服になれたらいいなと願いを込めて、活動しています。
そんな HITOHUKU が誰かに寄り添い、役立ち、少しの時間を優しく美しいものにしてくれると信じています。